スマートウォッチの充電器について
皆さんはスマートウォッチを使ったことはあるだろうか?スマートウォッチというものは多くの場合、ディスプレイを内蔵し、スマートフォンと連携して通知を表示したり、おまけ機能として健康状態を計測する機能がついている。それゆえに消費電力が多く、普通の腕時計と違って二次電池が用いられることが多い。この場合、我々はスマートウォッチに対してとある行為をせざるを得ないのである。そう、
充電である。
多くの場合、充電する際にはわざわざ腕からスマートウォッチを外し、充電の端子をスマートウォッチの背面にくっつけ、そして充電が完了するまで放置する。しかし僕みたいな適当な人間はスマートウォッチの充電を待ちながら作業している間にスマートウォッチの存在など忘れ、それを付けないまま外出してしまうことが多い。そして外に出て初めて自分がスマートウォッチをつけ忘れていることに気づくが、家に帰って取りに行くのもめんどくさいのでこのまま一日を過ごす。そしてこれを繰り返しているうちにスマートウォッチをつける習慣がなくなっていくのである。実際、これを二回も繰り返したことがある。しかしそんなことも忘れてのんきに僕は新たなスマートウォッチを買ってしまったのである。
新しいスマートウォッチ Xiaomi Watch S1 Active
今回、過去の出来事を忘れた馬鹿が買ったものはこれ。Xiaomi Watch S1 Activeだ。
この馬鹿はXiaomiのスマホを使っているので、スマホのメーカーに合わせて
「せっかく買うのならXiaomiの高いやつにしよう!」
と調子に乗って比較的高いこのスマートウォッチを買ってしまったのである。
このスマートウォッチには他にもあまり具合のよくなさそうな色をしている「オーシャンブルー」と「スペースブラック」、そして見た目がさらに高級路線を意識しているS1無印シリーズがある。
紹介がめんどくさいので気になる人は各々公式ページをみてください。
Xiaomi Watch S1 Active
https://www.mi.com/jp/product/xiaomi-watch-s1-active/?utm_channel=social&utm_medium=clipboard
Xiaomi Watch S1
https://www.mi.com/jp/product/xiaomi-watch-s1/?utm_channel=social&utm_medium=clipboard
今回買ったS1 Activeは一万円を超える価格だけあって質感がかなりよく、今まで使っていた中華の怪しいやつとは一線を画していた。
この勢いでこのスマートウォッチ単体でレビュー記事がかけそうだが、この記事ではこのスマートウォッチ自体はあまり重要ではないため詳細な仕様については触れないでおく。
問題の充電器
さて、ここで問題の充電器を見てみよう
やはり小さく、目立ちにくい色をしている。このままだとまた充電をしたまま放置プレイをすることになるだろうことが容易にわかる。実際このままの状態で数日すごしたが、一回目の充電でもう存在を忘れかけていた。このままだと一万円をどぶに捨てることになるので僕は重い腰を上げて対策することを決めた。
市販の充電スタンドは無いのか?
インターネットの世界は広い。きっと僕と同じような悩みを抱えた人が多くいるに違いない。そうしたらどこかの企業がいい感じの商品を作っているはずだと他力本願でAmazonを漁っていると
やはりあった。しかもご丁寧にフィルムまでついている。どうやら僕と同じ悩みを持っている人は少なからずはいるようだ。これは買うしかない!と思っていたのだが、出荷元がAmazonではなく出品者から直接送られてくるようだ。1500円もするんだしゴミが送り付けられてきても嫌なので念のため出品者の評価を見てみることにした。
3Dモデルづくり
やはり他力本願はよくないと僕の心が叫んでいるので3Dプリンターで作ることにした。おそらくこれが一番早いだろう。
初期案
充電スタンドを作るにあたって最初イメージしていたものとしてはよくあるマグセーフ充電器のような形をしているものだった。マグセーフ充電器もこのスマートウォッチの充電器も磁石でくっつくので似たような構造にするのが無難だと考えたのだ。
最初はコードを隠すようにして支柱を丸く切り抜いていたが、充電器をはめる部分と支柱をくっつけることができなかった。さらにたとえくっつけられたとしてもこの構造だとすぐ折れてしまうだろう。そこで充電器本体から出ているコードは支柱に沿うようにして配線するのではなく、横から垂れるようにモデルを改良することに決めた。
第二案
これが第二案である。初期案と違ってバラバラになっていることに皆さんも気づいたであろう。これは第二案を作成する途中で初期案の状態だとプリントしにくいことに気づき、モデルを土台、支柱、充電器取り付けパーツに分けることにしたのである。これでかなりプリントしやすくなっただろう。ひとまずはこれでプリントしてみることにした。
ファイル形式の違い
さっそくプリントしてみようとしたが、残念ながら僕の家には3Dプリンターなどない。そこで学校にある3Dプリンターを使おうとしたのだがあいにく時期が悪く、テスト週間で使えないだろうと考えた。そこで親の会社の3Dプリンターで印刷しようとこのモデルのstlファイルを親に送ったのだが、stlファイルではなくOBJファイルで遅れとのお達しがきた。しかし残念なことに今までモデルを作っていたソフト、「Sharp3D」はOBJファイルの出力ができないのである。いや、厳密にはできるがそれをするには課金が必要だ。その額年間42,800円。到底払える金額ではない。そこで、パソコンで改めてフリーソフトを使い、モデルを作り直すことにした。
3DCAD探しの旅
さて、パソコンで改めてモデルを作り直すことになったのだがまずはソフトが必要だ。
条件は無料である程度使えること。これさえできれば不満はないだろうと考えたのである。
僕はよさげなソフトをいくつか見つけて試してみた。
FreeCAD
無料の3DCADと言ったらまずはこれだろう。完全に無料なソフトで、最初からすべての機能が使えるのだ。これは僕が考える条件に完全に当てはまるため、これでモデルを作ろうとしたのだが、結論から言ってしまえばそれは不可能だった。なぜならばUIがわかりにくすぎたからだ。ネットで調べてもやり方は出てくるが、バージョンが違うのか指定された項目がなく、単純な図形さえ作ることができなかった。おそらくそのUIはAviutlにも負けないぐらいわかりずらいだろう。僕はすぐあきらめて別のソフトにすることにした。
リンク:https://www.freecad.org/downloads.php?lang=ja
DesignSpark
個人情報を渡す必要があったが、無料で使えるソフト。課金をすればもっとたくさんの機能が解放されるらしいが、そこまでの機能は必要ないため無料版で十分と判断した。しかしはっきり言ってこのソフトはゴミである。このソフトは立ち上げる際にログインが必要なのだがこれがエラーでできない。解決する方法を探るべく調べてみると今年の6月からこの不具合がほかの人にも続出しているそうだ。解決方法はないらしい。ゴミです。さようなら。
リンク:https://www.rs-online.com/designspark/subscriptions-pricing-page-jp
Fusion 360
これが一番素晴らしかった。これも課金をするプランはあるが、個人利用でならほぼ基本的な機能は全て揃っている。さらにソフトのログイン時にも不具合はなく、UIも非常にわかりやすく素晴らしかった。勘で操作できるぐらいには素晴らしかったのでこれで改めてモデルを作ることにした。
リンク:https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/trial-intake
第三案
ここからFusion 360でモデルを作成している。モデルを作り直している途中でわざわざ支柱を斜めに配置する必要性を感じなくなったので充電器と土台が垂直になるように配置した。いったんこれで3Dプリンターで出力してみることにした。
とりあえず形にはなったが穴が小さすぎて充電器がはまらなかった。3Dプリンターの誤差を考慮するのを忘れてピッタリサイズで作ってしまったのが理由だろう。さらにコードを出すための穴が大きすぎた。これでは見栄えがよろしくないのでもっとスマートな形にしようと思ったのでこれらの反省を踏まえて充電器を取り付けるパーツだけを作り直すことにした。
第四案
もう一回土台と支柱を印刷するのはなんか申し訳ないので充電器取り付けパーツだけをまた作り直して独立したモデルにした。穴を少し拡張してコードを出すところを改良しただけなので見た目上はさほど変わっていないだろう。これでうまくいくと信じてプリントすることにした。
完成
無事出力され、それぞれのパーツもほぼ問題なくくっついた。
想定していたよりも少し穴が大きかったが、テープでぐるぐる巻きにしたら解決した。
最後に実際にスマートウォッチを充電できることを確認できたので、これで充電スタンドは完成したといってもいいだろう。
終わりに
今回3Dモデルを作るにあたって3Dプリンターに対する興味がかなり沸いた。大学生になったら自宅に3Dプリンターを設置してさらに作る楽しみを味わっていこうと思う。
今回はいったんこれで完成にするが、まだまだ改善の余地は十分あるようにみえるので今後も何か良い案が思い浮かんだらまた改善しようと思う。
コメント
Fusion 360は学割申請すると無料でライセンスくれた気がします
ぜひFusion 360操作解説記事を!!!れ!!!